ラバー貼りのテクニック
卓球ラケットにおけるラバーは、ボールへの反発性能とスピン性能とが要求されております。また、この2つの性能を重視しているがゆえに卓球ラケットにおけるラバーは自動車タイヤや靴底または家庭用ゴム製品等と比較すると著しく耐久性が少ない組成化合物となっております。
従いまして、性能と耐久性とを少しでも長持ちさせるためには使用後のメンテナンスおよび保護が必須なものとなっております。
一般的な目安としましては、1日1〜2時間のプレイを行うとした場合には4〜5ヶ月程度が寿命とお考え下さい。また、メンテナンスを行わない場合や1日のプレイ時間が長い場合には前記目安の半分程度、また、たまにしかプレイされない場合におきましてもラバーには自然劣化が発生いたしますためその寿命は最長でも半年〜8ヶ月程度とお考え下さい。
ちなみに、プロや競技選手は極限まで打球の安定性を求めているため試合ごとに貼り替えており、試合会場には貼り替えルームが用意されております。
参考までに、性能が劣化したラバーでもプレイすることは可能ですが、ラケット自体の本来の性能は全く期待できなくなります。すなわち、反発力は減少しまたスピンはかかりにくくなり、さらにはせっかく会得したフォームやテクニックを崩すこととなってしまいます。
ラバー貼りは難しい作業で高度のテクニックが必要のように思われますが、やってみますと案外簡単ということがお分かりいただけると思います。また、ご自身でラバー貼りを行うとラケットに対します愛着もひとしおになると実感されますことと思います。
以下に日本一詳しいラバー貼り替えの要領をご説明いたします。
1.古いラバーを剥がします。このとき、急激な力を加えて一気に剥がしますとラケットの表面も剥離する可能性がありますため、ラケットの「周辺部よりゆっくり」と剥がしてください。(ちょうど肩こり用のシップパッドを剥がすような感触となります。) |
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3.ラケットでラバーをあおいで双方の接着剤を「完全に乾かし」ます。乾きが浅い状態でラバーを貼ってしまいますとラバーが波打ったり接着されない部分が出てしまったりします。(水分が無くなり表面がサラサラした状態になりましたらOKです。) |
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4.ラケットを机上に置き、「グリップの付け根上端にラバーの下端を合わせて」、手前から奥に向かって転がすように貼っていきます。(曲がってしまった場合にはもう一度剥がして貼り直しましょう。)
5.最後まで貼り終わったら、クリーナーの缶等を利用して「万遍なく軽く転がして」ラケットとラバーとを密着させます。 |
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6.数分間そのまま放置してラケットとラバーとを馴染ませた後、ラケットからはみ出ている余分なラバーをハサミでカッティングします。なお、ハサミは「一気に切っていく」ことがきれいに仕上げるためのコツとなりますので、できるだけ大きめのハサミを使用しましょう。
まず、ラバー面を下にしてグリップの下方よりハサミを入れて切り始めます。ハサミはラケット面に対して垂直になりますように心がけてください。その後、ハサミはできるだけ動かさずに、ラケットを回しながら可能な限り最後まで一気に切り進んでください。 |
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7.シェークハンドタイプラケットの場合には、同様の手順にて裏面も貼り上げてください。
8.最後に、貼り上がったラケットの周囲に「サイドテープ」を巻着しましょう。ラケットの周囲側面はその構造上非常に脆くなっております。通常のプレイでは欠けたりへこんだりすることはありませんが、プレイに熱中して卓球台に接触したり汗で滑って落下させたりするとたちまち欠けたりへこんだりしてしまいます。このサイドテープを巻いておくだけでかなりガードされる効果があります。サイドテープは各社から販売されておりますのでご使用のラケットのメーカー製をお勧めいたします。取り付け方は、裏に糊が付いておりますので、シールを貼るようにラケット周囲側面に貼っていきましょう。 |
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どうです。思ったより簡単にできませんでしたか。少し不都合があった方も2回目からは色々な感触が慣れまたコツも掴めますのできっとうまくできますよ。
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